保険会社との示談交渉

「保険会社が示談金を提示してきたが、到底納得できる金額ではなかった。初めての交通事故でどのように対応すればいいのか分からない。」
「明らかに相手方に過失により事故になったにも関わらず、不可解な過失割合を提示された。どうにかして適切な過失割合に変えてもらいたい。」
交通事故の損害賠償において大きく関係することとなる保険会社ですが、保険会社に対してこのようなお悩みをお持ちになられる方は少なくありません。

■保険会社の役割
ここでいう保険会社は、損害保険会社をさします。
保険会社は、事故が発生する以前より契約者から保険料を支払ってもらうことで、万が一の事故の際に被保険者に保険金を支払います。
支払われる保険金は、契約の内容によって異なり、契約者が事故の被害者となった場合に支払われる保険金や、契約者が事故の加害者となった場合に相手への損害賠償にあてるために支払われる保険金があります。
ここで重要なのは、保険会社はあくまで契約した被保険者に対してお金を支払う存在であり、支払う保険金も少ない方が利益は大きくなるということです。

■保険会社は早期の示談成立を望む
保険会社は、入院や通院の最中から示談交渉を積極的に依頼します。
早期に示談を成立させることで経済的な負担が軽減されるといった内容や、これ以上通院を続ける場合には仮渡金を支払うことができないといった内容をちらつかせるケースもあります。
しかしながら、早期に示談を成立させることが必ずしも最適な選択ではない場合も多くあります。

■保険会社の提示通りに示談することが最適ではないケース
保険会社の提示通りに示談することで、デメリットが生じる場合もあるのです。
たとえば、慰謝料などの算定基準について、各保険会社には独自の算定基準が存在していますが、その算定基準は弁護士が利用している弁護士会での基準とは大きくことなり、比較すると慰謝料額が低く算定されてしまいます。
また、後遺障害等級の認定について、保険会社に手続きの一切を任せる事前認定という方法をとると、保険会社にとって都合のいい資料が利用され、必ずしも適切な等級認定につながらない可能性もあります。
このようなケースを避けるためにも、保険会社からの示談交渉には焦らずに対応することが重要なのです。

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